チャペル便り第9号〈12月19日〉
「イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」マタイによる福音書2章1~2節
占星術の学者たちは、ユダヤ人の王、生まれたばかりのイエスさまを拝みに来ました。まず、注目したい言葉はイエスさまは、すべての国々を救う王として来られたということです。王とは権力・支配によって国を統治するでしょう。けれどもイエスさまは、生まれたばかりの赤ん坊という力を持たない王であったのです。それだけでなく、神さまがこの世に与えられた貴い存在であったのです。クリスマス〈Christmas〉とは、キリストを礼拝するという意味があります。けれども、キリストは救いの王だから礼拝するいうことに留まらないでしょう。幼き子は、神さまによってこの世に与えられた貴い存在として受け取り直すことだとも言えます。子どもだけに限ったことではないでしょう。わたしたち一人一人も、神さまによってこの世に与えられた貴い存在なのです。キリストを礼拝することによって、改めてこの世に生きる一人一人が貴いものであるということを受け取り直したい思います。クリスマスを覚えて、皆でキリストの前に礼拝をささげましょう。