チャペル便り第3号〈9月9日〉
「真理はあなたたちを自由にする。」
ヨハネによる福音書8章32節
去る8月27日(火)教職員修養会を行いました。講師として日本基督教団高槻日吉台教会吉岡恵生(やすたか)牧師をお招きしました。先生は、クリスチャンホームで生まれましたが、高校時代に打ち込んでいたサッカーなどの忙しさもあり、一時は教会生活から離れる時期を過ごしました。一方、2001年9月11日、高校一年生の時にアメリカで同時多発テロが起こり、そこから始まったアフガニスタン戦争を一部メディアが「宗教戦争」と呼んだことなどを受け、幼少期に教会で聞いた「愛」や「平和」という言葉を思い出し、なぜ宗教が争うのかと、宗教への疑問を抱くようになりました。このことが、その後、同志社大学神学部に進むきっかけになりました。
先生は、様々な出来事を通して、「危機感と問いの連続の中で生活した」と言われました。とても印象に残る言葉でした。なぜ宗教が戦争の火種になるのか。宗教が持つ排他性、衰退する宗教と教会に対して、このままでいいのかという危機感と問いを抱きました。そこで、冒頭のイエス・キリストの御言葉と出会い、伝統や思い込みが造り上げる「型」や「枠」からの脱却という言葉を用いておられましたが、それは、ただ脱却するのではなく、ひたすら隣人愛に生きるチャレンジでもありました。これらの体験を通して、先生は、神さまと出会い新たに造り変えられていく喜びを語られました。神を賛美すること、神の御言葉を聞くこと、そして、神に祈ること、礼拝を大切にすることを通してその喜びを体験してほしいと言われました。