【10月の生活】

2014.10.03

きもちがいいね

少し前になりますが、埼玉県で盲導犬が何者かに刺される、というニュースがありました。テレビで何度も放送されていましたので、覚えていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。

 このニュースを見た時に私は、何とも言えず、不快になりました。

 盲導犬候補の子犬は、10か月間、パピーウォーカーと呼ばれるボランティアの家庭で愛情を注がれて育ちます。その後、訓練があり、すべての犬が盲導犬になれるわけではなりません。盲導犬として活躍できる期間には限りがあり、盲導犬引退後は、引退ボランティア家庭のところで生活をします。

 多くの人の手を借りて、多くの人の愛情を受けて育てられてきた盲導犬は、人を信じて生活をしています。大好きな人のために仕事をしている最中に、何故、刺されなければならないのでしょうか。犯人は、声を出さない盲導犬を狙ったのか、犬の気持ちや、飼い主の気持ちを想像できないのか、心を通わせる友人はいたのかと、不快を通り越して、憤りも感じます。また幼稚園教師としては、事の良し悪しの判断や相手を思いやること、人の心の痛みがわかること等々、心を育てることの大切さを、改めて痛感した時でもありました。

 横浜英和幼稚園では、10月の月目標を「きもちがいいね」に決めました。季節的な心地よさを肌で感じられる時期でもあるでしょう。プレーデーでは大好きな友達を応援したり、大好きな人達から応援してもらったりのなかでの、気持ちよさも感じてほしいと思います。

 同時に、友達と喧嘩をしたり、仲よく遊ぶために話し合ったり、考えたり、工夫したり、我慢するなかで、コミュニケーションの難しさや、心が通い合った時の心地よさ、気持ちよさ、嬉しさを、十分に感じてほしいと思います。自分本位の考え方を押し通すのではなく、相手を思いやることとはどういうことかを経験してほしいと思います。人生の根が育つこの幼児期から、人の心に思いを巡らせる感覚を覚えてほしいと思うのです。

 

 行事の多い2学期を過ごしていますが、整列できることや間違えずに踊れること、美しい作品が出来上がること等の、目に見える成果を求めるのではなく、幼児期に大切な、目には見えない心の成長を大切に考えて保育していきたいと思います。

 

 主任  岡田 直美