「幸せ」ですか?

2025.03.03

                      中村 貞雄

 突然ですが、今皆さんは「幸せ」ですか。「幸せ」の定義も難しいのですが、素直に幸せですか、と聞かれたらどう答えるでしょう。

今思えば小さい頃は、「幸せ・不幸せ」なんて考えたこともありませんでした。それがいつの頃か世間を知るようになって他とくらべ、他人に嫉妬するようになっていきました。でも結局、自分は自分、隣の芝生は同じ青さ、神様は一人ひとりに素晴らしい賜物を与えて下さっている、そう納得できるようになるまで、ずいぶんと時間がかかりました。しかし、まだ他人に「あぁ、いいなぁ」って思っている自分もいます。きっと、それが人間なのでしょう。いつもそこにあるのに後から気がつくもの。無くして初めて気づくもの。それが幸せなんだと思います。

高学年になると、宿題をいつまでもやらない。イライラして物を投げる。親子の口げんかが絶えない。怒鳴り合いになる等々。どうしたら良いのかわからないと言います。しかし、考えてみれば入学した一年生、二年生の頃は、小さな「できた」に親も子どももお互いに喜びを感じていたはずです。「幸せ」があったはずです。そして、その積み重ねで今があるのです。でも、いつの間にか小さな「できた」には気がつかず、マイナスばかりが気になっていないでしょうか。他とくらべていないでしょうか。忙しさを言い訳にして、子どもと向き合い、愛することを忘れていないでしょうか。入学したときの一年生のように、一つ一つ一緒に丁寧に、そして穏やかに取り組んでみてはいかがでしょうか。聖書にも「柔らかな応答は憤りを静め、傷つける言葉は怒りをあおる(旧約聖書:箴言15-1)」とあります。日々の当たり前の「幸せ」を楽しみ、受け止めるのも自分です。

今年度も横浜英和小学校教育にご理解ご協力、お支えを頂きありがとうございました。そして6年生の保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。6年間、本当にありがとうございました。これからもお子様の健やかな成長を神様にお祈りしています。