霜月に思うこと

2022.11.01

磯貝 曉成

 今年は秋らしい秋がなかったように思われませんか。近年の日本の季節も様変わりをしているのでしょうか。「秋高し」の季語のように、晴れ渡る日本の秋はどこに行ったのでしょうか。

 学校では、コロナ禍のために昨年一昨年と「フェスティバル」が十分に披露できませんでしたが、今年はかつての規模を取り戻しつつあります。子どもたちの練習の成果をご覧いただければ幸いです。

 6年生は、思い出旅行への準備をフェスティバルと並行して行っています。

 3年生以上の英語学習の一環として、今年も有志によるスピーチコンテストが行われました。自ら参加を希望して、驚くほどの練習を重ね、発表の日に臨むのでした。素晴らしいスピーチに感嘆を禁じ得ませんでした。先週の礼拝後、6年生の二人が選ばれてその成果を全児童に発表しました。発音、表現力、工夫の完成度の高さに誰もが驚くばかりのすばらしいスピーチでした。わたくしは心より子どもたちを誇りに思いました。

 久しぶりに鎌倉街道で、登校指導を行っています。朝7時15分から40分までの短い時間ですが、狭い鎌倉街道の歩道を中学生と小学生が登校します。子どもたちにとっては友だちとの楽しい登校時間です。話しながら2列3列になって歩いて行く児童もいるので、反対方向から来る通勤の人たちが、子どもたちに道をふさがれて車道に出ることがあります。道は広がって歩かないように各クラスで注意されているのですが、現実は改善されていませんでした。横断歩道では登校補助の父の会の有志の方々が頑張って下さっているので、わたくしは歩道の隅で、子どもたちが一列となり足早に進むように声掛けを続けました。最近は子どもたちも少しずつ協力をしてくれています。寒空の下、心嬉しく感じる日々です。

 最後に、学校での人と人との関わり中で、自分の気持ちを少し控えて、周りの人たちのことを考えられるようになることを願っています。しかし毎日の生活の中で、このことはなかなか出来ないものです。自分の目線で判断し、相手を責めてしまい、トラブルが発生しています。分かっていながら「でもね」と相手への非難で終始するのは寂しいことだと感じます。一方の言葉だけを聞いて判断すると亀裂が広がるばかりです。どちらもどちらと少しおおらかに思うことから、人間関係が成長していくとのだと思うのです。子どもたちがコロナ禍の中で少しゆとりを失っているように感じますが、いかがでしょうか。